日本とアメリカの学生スポーツの違い

仙台でスポーツトレーナーをしている市山です。

今回は、日本の学生スポーツとアメリカの学生スポーツについて、
アメリカの大学に4年在籍していた経験を元にお話ししたいと思います。

アメリカでは季節ごとに所属する部を変える

日本の場合は年間を通して同じスポーツをやり続けるというのが一般的ですよね。

例えば野球の場合、春から秋にかけては試合を多く行ない、冬場は基礎体力づくりのための練習やトレーニングを行なう、といったように一年中そのスポーツに特化した活動を行ないます。そのため、日本の学生は、小さいときから行なっていたスポーツを長く行なう傾向があり、高校や大学から新しいスポーツを始めるといった割合は少ないです。

一方、アメリカの学校では、季節によって所属する部を変えるのが一般的です。例えば、春は野球、陸上、秋はサッカー、アメリカンフットボール、冬はバスケットボール、アイスホッケーなどというように、それぞれのクラブは限られたシーズンしか活動しません。

     

私が通っていたアメリカのコニュニティーカレッジでも、野球のクラブ活動は春の時期しか活動しておらず、大会なども夏場までで終わることが大半でした。なので、チームメイトのほとんどが、秋になるとアメリカンフットボール部に所属していました。

2023年WBCの優勝に貢献し、ペッパーミルパフォーマンスで有名になったセントルイス・カージナルスのラーズ・ヌートバー選手も、野球とアメリカンフットボールをどちらも幼少時から行なっており、大学からどちらの競技からも推薦の話がきて、どちらを選ぶかと言うほどの実力があったそうです。

  

それぞれにメリットがある

一つのスポーツに集中するのと、複数のスポーツをするのでは、どちらが良いのでしょうか?

日本のように、一種目のスポーツを行なうメリットとしては、年間を通して一つの種目に集中するため、次のシーズンにおける課題や改善を見つけやすいという点です。また、一つの目標に向かってみんなで取り組んでいくので協調性が身につくのも、年間スポーツならではです。

アメリカのように複数のスポーツを行なうメリットは、筋力やスピード、反応といった敏捷性、ボディバランスなどが一種目行なうよりも向上しやすくなります。また、シーズンによって行なうスポーツが変わることで、身体をバランスよく使うことができるので、慢性的な負荷が減り、起こりやすいケガの発生を抑えることもできるといったメリットがあります。

まとめ

私は、日本で小学校から高校までずっと野球部に所属し、オフシーズンも野球に特化した練習をしていました。そのため、アメリカでは、大会がある時期しか部の活動がないということに驚きました。しかし、複数のスポーツを行なうことで、どちらのスポーツも相乗効果的にスキルアップすると感じました。

スポーツトレーナとして、よく「子どもに何のスポーツをやらせるのがいいか?」と聞かれるのですが、私個人の意見としては、身体が出来上がるまでの間は様々なスポーツを通して、身体能力の向上を目指し、その中で「このスポーツに取り組みたい!」「上を目指したい!」という競技を選ぶのがいいと思います。

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