バレーボールの部活の中で多く起きやすいケガと対応

仙台でトレーニングコーチをしている市山です。

先月に高校バレーの新人戦があり、新チームでの公式戦がありました。
去年の話になってしまいますが、12月23・24日に南三陸町志津川にあるベイサイドアリーナにて行われた男子高校バレーボールの「ベイサイドカップ🏐」にトレーナーとして参加してきました。夏場には女子の大会にトレーニングセッションを行なわさせてもらった大会ですが、今回は施術中心に行ないました。

男子は女子よりもパワーがあるため、○○が痛いと訴える選手が多く、2日間で多くの選手の対応をしました。今回は大会中に施術した内容を通じて、バレーボールで多く起きやすいケガをご紹介したいと思います。

ジャンパー膝

膝蓋腱炎や膝蓋靭帯炎などと呼ばれる症状で、膝蓋骨下端(膝のお皿の下)の膝蓋腱接合部に多くみられる。名前からも分かるようにジャンプ系の競技に多く、大腿四頭筋(前ももの筋肉)などの膝伸展機構への繰り返しのストレスによって、腱付着部での一部腱線維の損傷の繰り返しによってみらえる。
徴候としては運動時に膝蓋腱の疼痛やその部分での圧痛や腫脹などがみられ、処置せずそのままにしておくと、競技レベルを保つのが困難になる恐れもある。

オズグットシュラッター病

よくオズグット病と言われることが多く、11歳~13歳の発育期の男子競技者に多く見られる障害で、脛骨結節部の疼痛、腫脹、圧痛が特徴となります。特に脛骨結節部が膨隆するとともにこの部分に圧痛を有するのが特徴的です。
大腿四頭筋の柔軟性低下(いわゆる太ものの筋肉が硬い)を契機に、ジャンプやダッシュなどの繰り返しの動作による膝蓋骨(お皿の骨)を引っ張る力が脛骨粗面に加わります。その部位がはがれたり炎症を起こしたりして痛みが発生します。
ジャンパー膝と同様に症状は運動により悪化し、安静により軽減します。

シンスプリント

ランニング、ジャンプ、ターン、ストップに伴う反復する運動によって下腿後面内側の筋群の疲労が起こり、これらの筋の伸展性低下を引き起こし脛骨内側あるいは後内側に沿った痛みが多くみられるスポーツ傷害です。足部の疲労によって衝撃を緩和する機能が低下したり、足部の過回内(過度な内側へのひねり)も原因になるとも言われている。主な症状は、すねの痛みや腫れです。はっきりしない広範囲に広がる痛みとともにすねを押したときの痛みがあります。
反復による運動のほかにも床の硬さやシューズを変えたなどといったときにも起こる恐れがあります。

捻挫

バレーボール時に考えられる捻挫としてはジャンプの着地時に相手の足に乗ってしまい起こる可能性が高い「足関節捻挫」とブロックを行った際に相手のスパイクで指や手首を捻ってしまう「手関節捻挫」が考えらえます。

足関節捻挫

足関節捻挫の場合、内返し捻挫と言われる外側のくるぶしの周りの靭帯の損傷で痛めることが多く、ブロック時に相手の足に乗って着地したときに特に起こることが多いです。

指関節捻挫(突き指)

指関節捻挫はブロックを試みた際に相手のスパイクのボールに触ったとき(ワンタッチ)に勢いに負けて指が過度に背屈してしまったことによって靭帯を損傷してしまうことが多いです。

どちらの捻挫とも、靭帯の損傷程度によって重症度が変わってきます。
Ⅰ度損傷の場合はテーピングやサポーターの装着と数日間の安静で復帰できることが多いです。
Ⅱ度損傷の場合はギプス固定や装具の着用し、3週間以上の患部安静が必要となります。
Ⅲ度損傷の場合は数か所の靭帯の断裂が見られるため、初期はギプス固定を行い、腫脹が消退してから半硬性のサポーターに変更する。必要によっては手術を要することもあります。


※大事な試合などではⅠ度損傷に限り、テーピングなどの応急処置をして試合に戻す場合もありますが、基本は炎症や腫れがある場合は、数日間の安静になります。

その他にも前十字靭帯損傷や半月板損傷など大きなケガも起こる可能性がありますが、今回は身近に起こりやすいケガを中心にご紹介しました。
Achievementではトレーニング指導を通してケガ予防も行なっておりますが、痛めてしまった際の施術やテーピングなども行ない選手をサポートしております。
身体のことでお困りの方は一度ご相談ください。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP